今これ気になる!

遠距離介護で参考にしたおすすめの本3選

50代に避けては通れないもの。それは親の介護。かく言う私も、現在要介護度5の父のために、1〜2ヶ月に1回、遠距離介護をしています。車で通える距離ならば良いのですが、何しろ遠いため、公共交通機関を使わなければなりません。

このコロナ禍で行っていいものかずいぶんためらいました。しかし、父を1人で介護する母のSOSを受け、コロナの中、万全の対策を取った上での帰省をしています。

遠距離介護で感じたこと

1〜2ヶ月に一度帰省すると、4日ほど滞在します。その程度で介護と呼べるのかと、言われてしまいそうですが、自宅では離婚後の私の生活設計もあり、子どもの生活もある。実家に帰れるのは自分なりにこれが最大の滞在日数なのです。

帰省すると、母がまず「話し相手が来てくれた!」ととても喜んでくれます。普段父と2人きりで過ごす日々。父は会話が難しくなってきているので、帰省してまずすることは、溜まった母の愚痴をひたすら聞くこと。母との話の中から、父が通っているデイサービスでの様子や、訪問診療の先生との関係などが見えてきます。その中で問題点がありそうなことを探して、母に次回伝えてもらうようにするのです。

そして、会話が成り立たなくても、おしゃべりが大好きな父のために、こちらもひたすら聞き役に徹します。何を話しているのか理解できなくても、言葉の最後に「そうなんだ。」「大変だったね」「それで?」などと付け加えることで、父は喜んで続きを話してくれます。

その後父の手洗いに毎回30分付き合い、父のトイレに毎回30分以上付き添います。ひとつの動作をするのがゆっくりになった父に、決して否定しないように、優しく、まるで子どもの相手をするように接します。歩くときは手を繋ぎ、腕を組み、転ばないように気をつけます。父と手を繋ぐ日がまた来るなんて。そんな感慨にも似た気持ちを持ちつつ、いつの間にかシワシワになった手を見て、時間の流れを感じています。

介護に向かい合うときに読んだ本3選

介護について勉強したことはありません。介護はある日突然やってきます。幸いなことに、私は前職のパートが、高齢者の施設での調理員だったので、高齢者の行動や言動などは普段からよく目にしていたし、ヘルパーをしているスタッフの人から知識を得ることが出来ました。

それでも、実際に家族を介護する場合は、こんなはずじゃなかったと言うことも多々あります。そんなときに、参考にしたのが以下の3冊でした。

認知症というものを漫画で解説。認知症の入門書

漫画家のニコ・ニコルソンさんが、祖母の介護の際に感じたことや知ったことを漫画で描いた本です。漫画の途中には、認知症の専門家である佐藤眞一さんの認知症についての詳しい解説が加えられています。

認知症って何ですか?突然怒り出すのはどうして?排泄を失敗してしまうのはなぜ?介護に疲れ果てました。どうしたらいいですか?など、介護者としては「あるある」なテーマをわかりやすく、ユーモアを交えて漫画と文章で解説してくれます。

認知症の介護を始めたばかりの人には特におすすめです。

阿川佐和子さんの介護体験は笑える要素もたっぷりで心が軽くなる

阿川佐和子さんは、父親を看取り、認知症の母親のケアをした経験を持っています。精神科医の大塚宣夫さんとの対談の中で認知症の介護の心得を面白おかしく、でもとても深いところまで話しているのでとても参考になります。

赤ちゃん言葉は使わない、バカにしない、怒らない。施設に預けるのは親不孝ではない、そこで働く人を見て施設を選ぶなど。時として、同じことの繰り返しで気分が落ち込む母に読んでもらおうと買った本ですが、面白くて私まで夢中で読んでしまいました。

認知症当事者の心の動きがよくわかり共感できる小説

医師で作家の久坂部 羊(くさかべ よう)さんが、自身の父親を介護し看取った経験から書かれた作品です。当事者でなければ書けなかった物語で、また医師だからこそ認知症の奥深くまで読者に知らせながら臨場感のあるストーリーを作り上げたのでしょう。

認知症を発症し、進んでいくことに苦しむ主人公と、介護に苦しめられる家族の物語。特に認知症の主人公が少しずつ文字が書けなくなっていくシーンは父の時にも経験があるので、とても共感し、思い出して切なくなりました。

介護の現場にいる人や現在介護中の人なら一気読みする小説です。

 介護は長期戦。知識を増やしながら周りの助けを借りていこう

コロナ禍の中、父を施設に入れることは絶対に嫌だという母の気持ちに応えるべく、私や妹も含め、子供たちで母を支えていこうと話し合っています。そしてヘルパーさんやケアマネジャーの方、デイサービスの方々の助けも大いに力になってくれます。

皆それぞれの生活がある中、遠距離介護になりますが、50代の今だからこそやらなければという気がしています。それでも迷ったり悩んだりしたときは、上でご紹介した本を繰り返し読み、自分たちだけでは無いのだと安堵するのです。

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