長い専業主婦時代のブランク後、初めて事務職への転職を果たした私。子育て中に在宅でライターとしてコツコツと書き続けた文章のスキルと、趣味で始めたFacebookやインスタで写真を撮るスキルが再就職への道を開いてくれました。家に居て、子育てをしている間でも、身につけられることはたくさんあるのだなと再確認したのです。
あれから5ヶ月。今私はまた就職活動をしています。せっかく採用された会社を数ヶ月で辞めてしまいました。そこにはパート社員という制度の落とし穴があったのです。ブランクのある主婦がパート社員として働く時、そのメリットデメリットなどを考えてみました。
パート社員と契約社員との違い
求人情報では、「パート社員募集」と書かれていたため、採用されたのはパートとしてでした。パート社員も契約社員も、会社にとってはどちらも貴重な人材です。ただし、パート社員と契約社員は契約内容などが異なっているため、実際に仕事に就く際にはどういった違いがあるのか把握しておくことが大切だと思いました。
【契約社員】有期の雇用契約を結んだ社員で、労働日数や時間帯は正社員と同じくフルタイムとなるため、パートに比べて多くなる
【パート社員】短時間労働が可能であり、1日あるいは1週間あたりの労働時間を調整することができる。出勤希望日を伝え、それをもとにシフトが組まれるため、ある程度時間に自由が効く
パート社員とそのメリットは?
採用されて入社したのは「パートタイム社員」としてでした。パートタイム労働は下記のように厚生労働省で定義されています。
パートタイム労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)の対象である「短時間労働者(パートタイム労働者)」は、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。
引用:厚生労働省パートタイム労働者とは
働く日数が選べる
パートタイムで働くことのメリットとして、自分の希望する勤務日数・時間を自由に選べるということです。ただし、時間を自由に選べるとありますが、実際は会社の指定する時間は勤務しなければなりません。
専業主婦歴が長かった私が、いきなりフルタイムというのは不安があったので、勤務日数や時間にある程度自由が効くパートタイム社員は魅力的に感じました。実際、子供の学校に行く日などは、直前でもシフトの日を変更してもらったりもしていました。
会社からの直接雇用
パート社員も契約社員も、勤務先企業と直接雇用関係となり、勤務先企業が給与を支払います。ただし契約社員は期限が決められた雇用なのに対して、パート社員は契約期間等はなく、本人の不祥事や勤務先の業績悪化によるリストラなどの事情がない限りは仕事を続けることができます。
働き方の曜日・時間の自由度が高い
契約社員はフルタイムでの就労が多いですが、パートは勤務日数・勤務時間等を比較的自由に選ぶことができます。会社にとっても、人件費のかからないパートタイマーは重宝され、何年も継続している人は多くいるものです。
交通費の支給もあり、働く日数・時間を選べるなど、派遣にはないメリットもあります。自分に合った働き方や給与など、総合的に考えて慎重に仕事を選ぶことが大切です。
掛け持ちも可能
職場の規則にもよりますが時間を有効に利用すると、パートの仕事の掛け持ちも可能です。より多くのスキルを身につけたい、さまざまな経験を積みたい、といった人にとってもメリットとなりますね。
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パート社員とそのデメリットは?
パートのデメリットは、正社員や契約社員に比べて収入が安定しないことです。会社の経営状況などによりシフトに入れない場合は、想定より収入が少なくなることがあります。
また、長く働いても給料が変わらないことや賞与が出ない場合があります。働ける時間に制限はあるものの、より稼ぎたいと思っている人にとっては、デメリットに感じられるでしょう。
パート社員を短期で辞めてしまった理由は
私の場合ですが、パートで採用された初日から、しっかりとした研修の時間もないまま、いきなり入社した会社の業務を始めることになりました。最近の事務の経歴がゼロだった私には、右も左もわからず、とても苦戦し、これが辞める原因となっていったのです。いくつか思い当たる理由を挙げてみます。
研修は「業務をこなしながら覚える」スタイルだった
会社の業務内容が全くわからないまま、いきなり「実際にやってみましょう」と言われました。当初は張り切っていたので、とにかく言われたことを速くこなすことを心がけていましたが、自信を持って「出来た!」と思ったものが「そうではない」と言われることが多く、正解がわからないまま無我夢中で走っていた気がします。
どうすれば良かったのか
ブランクがあり、久しぶりの事務職復帰ということで、やる気ばかりが空回りしていたのは認めますが、会社の内容がつかめたのは3ヶ月を過ぎた頃から。会社の内容がわからないならわからないともっとしっかりと意思表示をすべきでした。
小規模な会社だったため、予定以外の業務を振られることに
社員数が少なく、1人が何役もこなさなければならない会社だったので、事務職として採用された私に対して何度か「庶務経験はある?」「簿記はできる?」などと打診されました。そして最終的に「事務職兼営業職で働いてもらいます」と。通常業務の量は減らさず、さらに営業の仕事も増えるということに不安が膨らんだのを覚えています。
どうすれば良かったのか
そんなに大変な仕事ではないからと言われたものの、事務職が営業職もこなすのはやはり負担が大きいものです。しかも業務が増えても時間は増えない。これは最初に、業務が増えるならば時間の追加も希望するという意思表示を、はっきりと示すべきでした。
時間外労働に対して事前申告制だった
パートタイムという契約だったので、業務時間は決められています。時間内に終わるよう全力で仕事をしたととしても、時には突発的に仕事が立て込み、時間内に終わらないこともありました。
それを残業でつけようと思ったところ、「残業は事前申告制でないと受け付けない」と言われたのです。本来、残業というのは突発的なトラブルで仕事をせざるを得ないという状況で、行うものだと思います。
決して残業前提で仕事をしていたわけではないし、出来れば時間内に帰りたい。それでも終わらない突発的な残業に対しては、全く残業代は出ませんでした。
どうすれば良かったのか
こればかりは、突発的に起こる残業を前もって予測することは出来ません。それでも、午前が終わった時点で大体今日は定時に終わるのは無理そうだと感じた時は、1時間ほど残業を申請していました。が、結果としてカウントされない自宅での業務などもとても多く、モヤモヤとしていました。
数々の経験を無駄にせず、さらに他の働き方を模索していく
融通が効くパートの仕事で、便利だった面もたくさんありました。しかし、業務を続けていくうちに、もう少ししっかりと働きたい。今あるスキルを活かしてもう少し働けそうだと願望が確信に変わっていきました。
また就職活動の再開となるわけです。それでも、前回の就活プラス今回の数ヶ月間のパートの仕事をしていく間に得た知識、その2つが今回の私にはあります。
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何のために働いていくのか、どういった仕事をするのが自分に向いているのかなどを、トライアンドエラーを通して少しずつ見えてきました。そして「派遣会社に登録して派遣社員として働く」という選択肢が大きく増えていったのです。今後、この働き方をもっと詳しく調べてみようと思っています。